Kazunoriの思考と日記

28歳男・IT企業事業企画/推進・一児のパパ・タイ人の妻・埼玉在住の人がまじで徒然なるままに書いているブログ

生産性を上げるのに、コミュニケーションは割と重要なのではないかという話

生産性を上げる!!!!!!!

 

 

という言葉がバズワードのように私の会社で囁かれるが、おそらく昨今はどこの業界もそうだろうな、となんとなく感じる。

 

ギターを習い始めてから、けっこう本当にギターを上手くなりたい、と思っているので、いかに練習時間を確保するかというのは死活問題で、そのために「短い時間でいかに仕事を終わらすか」というのは、僕の最近の命題でもある。

 

仮に、 労働生産性=仕事(=成果)÷ 費やす時間 だとすると、
生産性向上を実現させるための手段はたぶん

①自分の作業自体のスピードを上げる(仕事量は同じだけど、費やす時間を短くする

②作業自体を少なくする(費やす時間は同じだけど、仕事量を少なくする)

 

の2パターンが基本となるだろう。

 

そして僕自身もそうなのだが、①から取り組む人が多い。

ショートカットキーを使いましょう、メールや資料はテンプレを使おう、情報は誰でもアクセスできるよう整理してクラウドに格納しよう、作業の自動化をしましょう、、、等等

 

僕自身も、自分のことを「Mr. ショートカット」と呼びたいくらい、↑のような作業効率UPの手法は網羅して実践しているが、実は、これは思ったほど効果がでない。

 

なぜかというと、「作業を早くする」を追求して仕事を進めると、作業を早くしてあまった時間に別の作業が入ることに関し抵抗感を抱かず、いつの間にかもっと多くの作業を持ってしまうことになるからだ。

 

どっちかというと、本当の意味で生産性を上げることは、「いかに作業量自体を減らすか」ということの方が重要かつ、本質的な観点なのだ。

 

だが、作業量を減らすことは、けっこう難しい。難しいのは、内的要因、外的要因どちらもあると思う。

 

内的要因としては、感覚として、作業が減る=仕事が減る=自分の貢献できる箇所が少なくなるということに、一種の恐怖感を抱いてしまうのと、なんとなく、するべき仕事少なくする、という考え方が、「勤勉」な日本人のまっとうな感覚とずれるから、という仮説を持っている。

 

そして外的要因としては、仕事を減らすということは、必ず周りを巻き込む必要があるので、そこのコストや障壁を乗り越えるためにスキルがいる、ということである。

 

例えば、定例MTGの時間を短くする、グループとして今まで守っていたルールや案件を捨てる、チームメンバーのモチベーションを下げるような言葉を言ってしまうような人を諭す、振られた仕事をそのまま受けるのでなく、周りに分散して渡す、などなど

 

抽象化すると、「今まで守ってきたものを捨てる」ことに関して、説得するためのコミュニケーションスキルが必要なので、仕事量を減らすことは難しいのだ。

 

今まで実践したことを捨てるというのは、ある意味現在の体制への否定である。否定をすると角が立つし、それにより相手を不快にさせ、それが自分に返ってくるかもしれない。今の体制によりメリットを受けている者(=既得権益者)から、攻撃を受けるかもしれない。そのようなリスクを減らしつつ、自分の状況を良くするため(この文脈で言うと、自分の作業量をへらす)というのは、結構難しい交渉事である。

 

また、「これはできません」というのは、自分のスキルや器に「限界があります」と言っていると同義なので、周りからの評価がこの自分への限界にどう反映されるのか。

「あいつは仕事ができないなぁ」となるのか、「あ、本当に大変そうだな、今まで仕事をこういう風に振ってしまい、申し訳なかったな」と思わせるかで、「できない」ことへの捉えられ方が全くことなる。これを後者にさせるのもコミュニケーションスキルである。

 

僕もそうなのだが、こういうコミュニケーションは、大変だし難しい。相手のことを配慮した上で実施する必要があるので、大抵は自分で仕事を持っちゃうか、もしくは「ゴリ押しで」仕事量を少なくすることで、周りから悪い印象を持たれるかのどっちかになっちゃうと思う。

 

また大変だけでなく、勇気も必要だ。勇気を振り絞って「やりたくないです」「できません」という必要がある。

 

ただ、やはり生産性を上げるためには、このような「現状を否定する勇気」が必須だと思うし、そのような勇気ある者がいないと、「本当にこの仕事って必要なんだっけ?」と振り返るきっかけも生まれない。みんながYESマンだと、会社全体が作業量で崩れ落ちていくだけだ(と考えている)

 

でも、勇気ある者なんて本当に一握りだから、だからこそ勇気がなくても意見や感じることをフラットに言い合える会社の雰囲気、グループの関係性が生産性に一番重要なのだと思う。

 

Googleが実施した有名な実験がある。

gendai.ismedia.jp

 

端的に言うと、「生産性向上には心理的安全性が必要」ということなのだが、そこの本質は、「この仕事は本当に必要?必要でない?本当にやるべき?みたいな議論がフラットにできる関係性だと、会社やグループとして本質的なもの、重要なものだけ取り組む体制と自然になってき、その結果短い時間で成果が出るようになる」ということだと解釈している。

 

勇気を持つものは尊いが、勇気を持たなくても意見が言える関係性が一番尊いのだ

 

そのような感覚を大事にしながら、日々人とコミュニケーションをとっていこうと思う。

 

 

をかず