映画感想『ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男』
こんばんは。八幡です。
皆様本日もお疲れ様です。今日は寒かったですね。
梅が咲き、桜が散り、駆け足で過ぎていくこの季節。
出会いもあれば別れもある。
その人と人との関係の移り変わりが、まさに今この季節で咲き、散っていった花のようですね。
余談ですが、僕は桜よりも控えめに咲く梅の花の方が、個人的には好きです。
チームラボが創るこの作品は特に好きです。
さて、表題の件ですが、本日は夕方は自宅で仕事をし、一段落してから六本木のTOHOシネマズで映画を観てきました。
かの有名な、World WarⅡ真っ只中に、英国の首相になった、ウィンストン・チャーチルについての話です。
簡単なあらすじ
手を抜いていて申し訳ないですが、Wikipediaより引用させていただきます。
第二次世界大戦初期の1940年5月10日、ドイツ、イタリアに対し宥和政策をとったネヴィル・チェンバレンはその失策により辞任し、新たに成立した保守党と労働党による挙国一致内閣の首相として就任したのは主戦派のウィンストン・チャーチルであった。しかし、それは有事の際の貧乏くじのような人事で、国王ジョージ6世のチャーチルを迎える立場も冷たいものであった。
あくまでもナチス・ドイツらへの徹底した抵抗を訴えるチャーチルだが、チェンバレンとハリファックス伯爵を中心とする保守党は、ヨーロッパを侵攻し、拡大するアドルフ・ヒトラー率いるナチス・ドイツの危機に対して講和の道を探り、チャーチルと対抗する。しかし、事態が進行し、ついにはフランスがナチス・ドイツに敗北する事態になり、ヨーロッパ大陸に展開するイギリス軍も全滅の危機を迎える。更には講和の道を探るか、さもなくば大臣を辞任するというハリファックス伯爵とチェンバレンが要求する事態になり、チャーチルは選択を迫られる
簡単に映画内の状況を説明すると、
- 1940年代初旬、ヒトラー率いるナチス・ドイツが中央ヨーロッパのみでなく、
西ヨーロッパへも侵略の歩みを進めオランダとベルギーが陥落し、パリにまで侵攻しそうであった - フランスと英国も、陸軍が壊滅的な被害を受け、生存者もダンケルクとカレーの2拠点のみ。しかもどちらもドイツ軍に包囲され、生存者が助かる見込みをほぼ無い
- その中、英国の内閣では、最後まで戦い続ける姿勢を持つチャーチルと、ムッソリーニを通しヒトラーに和平条約を投げかけようとする外相含めた他の内閣メンバーが対立していた
- カレーの生存者を犠牲にしつつ、ダンケルクの陸軍を助けることや、多大なる自国民を犠牲にするであろうイギリス本島での決戦も辞さないチャーチル自身の考えが、彼自身をどんどん悩ませ、傷つけていく、、、
というような感じです。この映画のテーマ(題材)は戦争ですが、主題は、
「傷つき、悩みながらも、自分の筋を通す生き方の美学」
的なものなのかなぁと考えております。
この映画を通し感じたこと
①ナチス・ドイツってそんなヤバたんだったの!?
教科書的には、ナチス・ドイツが中央ヨーロッパをほぼ制圧し、その勢いは止まらずパリまで陥落させたことを知っておりましたが、そのドイツの勢いがいかにすごかったかと、それに対し憎しみと怒り、恐怖まで抱くイギリス人の心象をまざまざと見せられたような気がします。
おそらく、第二次大戦中に米国が日本をJAPと揶揄し、蔑んでたのとは全く異なり、当時のイギリスとフランスは本気で恐怖と憎悪の対象としてヒトラーを見ていたのだなぁっと感じました。
国がそんな恐怖に陥れられたら、そりゃ生産性上がるわな。と。そりゃ色々なテクノロジーが開発されるわけだわ(当時イギリスはドイツ軍の戦闘機を感知するためのレーダー技術がめちゃくちゃ優れていた)と思いました。
②勝つためにはリスクをとりコストを払うことが必要
まとめにも書きましたが、ダンケルクで孤立した40万の兵士を助けるために、3千の兵士が孤立するカレーをチャーチルが見殺しにするシーンがあります。
戦略としては合理的です。しかし、人間の感情が、3千もの若者がカレーにて犠牲になることを許さないのです。結果的に、内閣ではチャーチル以外のほとんどのメンバーが、カレーの兵士を救うため、英国全体にとって最も屈辱的なドイツとの和平交渉に持ち込もうとします。
3千人を平気で見殺しにしようとするチャーチルは、きっと周りからサイコパスに見えたことでしょう。しかし、チャーチルにとっては、ファシズムに屈せず、英国全体の誇りを保つため、必要な選択だったのです。
このシーンを見ながら、会社経営もきっと同じなんだろうなと感じました。(僕は会社経営をしたことなにので、もしかしたら見当違いもいいところかもしれませんが)
リスクをとり、またコスト削減や人員削減という苦渋の選択をとり会社に利益をもたらしていく。売れない事業を、そこに従事する人が報われないからと野放しにしていったら、きっと会社全体の利益が損なわれるのではと。
戦争と会社経営ってそこそこ被るんじゃないの?とか良くわからないながらに思っておりました。
③人は誰でも悩みや迷いを持ち、それでも生きていく
サイコパスに見えるチャーチルも、実は心の中ではカレーの件を引きずっていて、また、彼の側近タイプライターのお兄さんがダンケルクで命で落としている事実も知り、ヒトラーと和平交渉する可能性を考え、葛藤しているシーンがあります。
その時、彼の妻が言った言葉は以下です。
「あなたはたくさん悩んだからこそ強い。そして、たくさん迷ったからこそ賢い」
これを聞いて、人間はやはり誰でも悩み、迷い、自分自身を呪い、本気で苦しむタイミングがあるのだなぁと思いました。しかし、その葛藤や苦しみがあるからこそ、それを乗り越えたときに一回り人間として大きくなれるのかもですね。。。
チャーチルの言葉に、以下のようなものがあります。
「Success is not final , failure is not fait: it is the courage to continue that counts」
成功も失敗も、そこで終わりではない。大切なのは続ける勇気だ。
失敗し続けたとしても、本気で迷い苦しんだとしても、いかに自分を信じて自分の筋を通し続けることができるか。
自分自身に絶望を抱いたとしても、いかに自分を信じ続けることができるか
それが、昔も今も変わらず、僕たち人間が立ち向かわないといけない命題なのだと思います。きっとチャーチルが持ってる悩みも、僕が僕自身に抱いているやるせない気持ちもあまり変わらない。
今も昔も、そんなやるせない自分自身を信じて、筋を通し続ける人がかっこいいんだ。
そんな風に感じました。
今日はかなりエモくなってしまいましたが、こんなところで終了します。
お疲れ様でした。
八幡