Kazunoriの思考と日記

28歳男・IT企業事業企画/推進・一児のパパ・タイ人の妻・埼玉在住の人がまじで徒然なるままに書いているブログ

映画鑑賞の感想:The Shape of Water(シェイプ・オブ・ウォーター)

おはようございます。八幡です。

今、六本木のTSUTAYA TOKYO ROPPONGIでブログを書いております。

別に自分を洒落れたやつと自慢しているわけではないですが、僕は週末のインプットとアウトプットの時間を、ほぼ必ずと言っていいほどここで過ごしています。

人間の集中力は、場所と大きな関連性を持ちます。どういうことかと言うと、ある特定の作業に集中するためには、それに適した場所があり、その場所で行うと生産性が向上するということです。

僕の場合は、
・仕事→オフィス(アウトプット作業) or テレキューブ(情報収集・編纂作業)
・読書とブログ→TSUTAYA TOKYO ROPPONGI
・音楽鑑賞→家近くのカフェ(中目黒のSlow Table)
・映画鑑賞→映画館(スマホやPCでのNetflixは性に合わない)
・睡眠→ベッド(スマホは決してベッド上でいじらない)

と、かなりルーティンチックな生活をしています。

睡眠の妨げになるスマホをベッド上でいじらないことも重要な観点です。ベッド=寝る所 と身体に染み付かせることで、ベッドにいるだけで自然と入眠へ自分の身体を誘導するよう仕向けることができるからです。

人間は自分たちが思うほどよくできていないし、認識範囲外の要因が、僕らの生活の隅々に思った以上の影響を与えるということは良くあることです。ですので、その無意識に自分に影響を与える要因までコントロールすることが、QoL(クオリティ・オブ・ライフ)を向上させる秘訣なのかと思います。



表題の件ですが、昨日、前から気になっていたThe Shape of Water(シェイプ・オブ・ウォーター)を観に行きました。その感想を記していこうと思います。(いつもストーリーラインを書いてからブログを書くのですが、今日は徒然なるままに書いていこうかと、、、m(_ _)m)

ざっくりストーリー(少々のネタバレ含みます)

この映画は、耳は聴こえるが声を発することのできない中年の女性と、未知なる水生人間(男版人魚的な?)の相互理解とお互いを思い遣る感情を中心に物語が展開されます。

この主人公の中年女性(エライザ)は、米国の科学研究所の清掃員として、毎日自宅からバスで研究所まで働きに出ます。

すると、ある時中南米の川(アマゾンかな)から、未知の生物が捉えられ、水槽にて飼われ、研究の対象となりました。

エライザは、水槽のある研究所にて清掃をする傍ら、男人魚にゆで卵を渡すところから交流をスタートし、音を発せない自分がコミュニケーション手段として利用する手話を、男人魚に教えていきます。

男人魚は知性を持ち、人の感情を理解するので、エライザが教える手話をどんどん吸収します。時にエライザと一緒に音楽を愉しみ、時に清掃員として、研究所の役人に虐げられるエライザを思い遣り、エライザは男人魚を「音を発さない自分をありのままに見てくれる、自分の理解者」と感じ、恋に落ちます。。

この映画の時間軸としては、1960-70年台。現実世界の歴史を振り返ると、米国とソ連がそれぞれ、宇宙開発技術と核兵器技術を高め合い、比べ合い、探り合い、交渉の切り札として時にひけらしていく冷戦の時代です。

現実世界ですと、上記の宇宙開発技術と核兵器技術が冷戦における切り札でしたが、この物語では、この人魚の研究が同じように、冷戦における切り札として描かれております。

冷戦の切り札であるその人魚を、解剖により研究するために、虐げながら殺してしまう決定をしたアメリカ政府とその役人

アメリカの役人に飼われ、その指示を受けながらも、自身の「研究への欲求」を満たすために、人魚を殺すことに反対する研究者

掃除をしながらそのやりとりを横目に見て、常に人魚男の身を案ずるエライザ

そしてその渦中の人魚男....

この4者が、物語のキーとなります。

なんだが、稟議におけるキーンマンそれぞれの立場やプライベートな欲求を明らかにしていき、提案を有利に進める「ロジカル・セリング」と似たような感じだな。。。っと今描いていて思いました。笑

感想

個人的にこの映画で面白かった点は2つあります

まずは、、エライザを「障害者」としない(つまり、声を発さないエライザをデフォルトとする)人魚男に対し、エライザが愛してしまうこと。

そんな姿形が違う人魚(ぶっちゃけグロい)に人間が恋するなんてあり得るのか、、、と思いつつも、愛は「自分が相手に受け入れられると同時に、自分が相手を受け入れること」からスタートするのかなぁと思いました。

人魚男を自宅に招き入れ、エライザと人魚男が一緒に食事をするシーンがあります。

めっちゃグロい顔をしつつも、エライザに対し優しい目をしながら手話で語りかける人魚男に、エライザは「You'll never know,, just how much I love you」と出ない声を遣って歌い語ります。そのときの音楽がこれです。

(僕はとてもとても音楽に対する感受性が強く、映画の中の美しいシーンでこんなに美しい音楽を流されちゃうと、嫌でも涙が止まりません)

youtu.be



もう一つ面白かった点としては、冷戦時における米国-ソ連間の水面下で行われる壮絶な諜報活動と、祖国を守るために(少しでも冷戦において自国が相手国よりも有利になるために)目の前の人間、自国民すら殺すことを全く厭わない、米国とソ連両方の人間が描かれていたことです。

僕は1992年に生まれたので、朝鮮戦争ベトナム戦争、ましてやキューバ危機なんて良く知りませんし、教科書で習った過去の事象の1つとしてしか冷戦について考えていなかったのですが、この映画を観て冷戦時の米国とソ連内の雰囲気を感じ取った気がしました。

戦争は、当事国の科学技術を急速に発展させます。

冷戦以降の戦争は、「核兵器」が当事国にあることが主となり、簡単に言うと大統領や首相、元帥が押せるスイッチひとつで相手国が滅んでしまうので(今の北朝鮮と米国もそうですよね)、相手国における1つの武器、1つの技術、1つの情報が戦争における生命線となります。

その生命線を守るため、時には相手の生命線を揺らがせるため、1人の諜報部員が持つミッションや覚悟、責任は想像を絶するものでしょう。

そのような、今の日本では想像し難い、戦争中の人間の感情を感じられたのは大きな学びでした。


以上、シェイプ・オブ・ウォーターの感想でした。

ときにグロテスクなシーンもあるものの、全体としては美しく、学ぶことも多い映画なので、皆様にオススメしたいです!!

この3月は、面白そうな映画がいっぱいありますよね。

次に観たいのは、『グレーティスト・ショーマン』と『ウィストン・チャーチル』、、、

また観たらこちらで感想を共有できればと(^o^)

 

八幡