読書記『これからの会社員の教科書』を読んだ
久しぶりに田端さんに新著が出たと言うので、タイトル的に今更感があったものの、年末年始で基本に立ち返ろう、という意味も込めてポチりました。
田端さんは、何かとSNSの発言が燃えたりとか、あまり良い印象も持っていない人もいるかもしれないですが、著書ではすごくまとも、かつロジカル、かつ社会人としてアクションがしやすいような示唆を貰えるので、会社員の人は読んでも損が無いと思います。。前著の『ブランド人になれ!』も表紙こそふざけているものの、内容はかなりまともで、ブログでも書きました。
『ブランド人になれ!』では、ブランド人になるためのスタンスやマインド部分での示唆が多かったのですが、今回良かったのは、実際社会人としてのすべき、とるべきアクションまで落とし込んで理解できる点です。ライフネットの岩瀬さん著書の『入社一年目の教科書』と併せて読みたい一冊。
いくつか、「本当にそうだよな~」とか、「あ、気をつけていこう」と刺さった格言?的なものを挙げておきます。
- 欠勤するなら、仕事の状況を報告する
- メールの返信はなるべく早く
- ファクトとオピニオンを区別せよ
- ビジネスで主語は絶対に抜くな
- 上司への質問は「クローズドクエスチョンで」
- 出世のいちばんの近道は「議事録」
- 根回しは「順番」が命
- おっさんはメンツが8割
- ロジックで勝てると思っているやつは0点
- お詫び訪問は「コント」である
- 「現地・現場・現物」に価値がある
- 仕事のためのアウトプット前提で本を読め
- 「経済・法律・歴史」はビジネス世界の共通言語
休むときの基本動作から、謝罪論、勉強論等、会社員にとって身近なトピックで、ロジカルに有るべき論と、ではどう行動するのか?が田端さんの視点から述べられていて、大変勉強になります。
正直、上記にあげているものもそうなのですが、書いてあることは「当たり前」なことが多いです。ただ、入社一年目のも読んで思いましたが、当たり前を当たり前にすることがすごく難しいですし、それができると周りと差が生まれるということでしょうね。
さて、私なりに、本著を読んで感じたことを書いていきますと。。。
このブログでも再三書いているのですが、僕ってお勉強がけっこう好きなんですよね。英語も苦にならないし、資格試験も、基本情報やら簿記やら、ビジネス法務も受けようと思っていて。
それは、ビジネス世界の中で飛び抜けよう、成長しようと考えたときに、「スキル」という観点で成長することを考えての最適戦略なのですよね。資格がゴールというより、資格試験の勉強を通して「ビジネススキル」を得ることがゴール。なので、資格試験のための勉強(よくある~合格読本!)というよりは、結構本質論を理解するために、本を選別してます。(情報で言うと「PCやソフトウェアの仕組み」的な原理の本を読むことが多いです)
ただ、この本で思ったのは、もちろん上記のようなスキルも重要ですし、勉強をすることも間違えでは無いのですが、そのスキルを上手く運用し、人の価値としできるようなコミュニケーションも同じだけ重要ということです。上記で挙げたようなビジネススキルを自分の中でインストール、アップデートしていくアプリとしたら、それを人のために役立てるためのコミュニケーション力はまさにOSと言ったところ。
「コミュニケーション力」が抽象的な言葉なので、より深ぼって説明しますと、このブログでも何回も登場している「相手の立場に立って考える力」だけでなく、教養(哲学や経済の知識、というより、単純に様々な趣味を深堀り世界を広げること)とか、お酒の席で気をつかってお酌をする、とか様々なことですね。
要は、人に「好き」と思われるための度量といった方が良いかもしれないです。
ビジネスも人を介すわけなので、人としてのコミュニケーションができる人が強いのは当たり前のことなのですよね。共通の趣味で話したり、いっしょに食事をしたり、お酒を飲んだり。様々な経験を通して、人の懐にいかに入るかということも、仕事の能力の内に入る、ということなんだと思います。
私は、人に比べ勉強をしている時間も多いとは思うのですが、その分人よりも悪い意味で遊んでいる時間が少ないんですよね。そして、人よりも人との交流の幅、深さも狭いです。自分の時間が大好きですからね。。。
それは、自分の趣味や勉強を深めるという観点だと良いことですが、度量や経験を深めるという観点だと、良くないかもしれませんね。人は人とのコミュニケーション無しで大きなことは成し遂げられないですからね。。
この本を読んで、私の強みと弱みを改めて認識しましたし、ただスキルを高めていくだけだと「いつか頭打ちになるな」ということを感じました。
まぁ、頭が柔らかく、今が一番いろんなことをインプットできる時代なので、20代はまぁ今のままでいいかな、と。
30代になると、おそらくライフイベントみたいなものも増え、仕事でも単純にプレイヤーとして輝くのが正解ではないフェーズに入ったら、今の考え方、生き方は少し調整していかないといけないかもな、となんとなく感じますね。