Kazunoriの思考と日記

28歳男・IT企業事業企画/推進・一児のパパ・タイ人の妻・埼玉在住の人がまじで徒然なるままに書いているブログ

新しい何かを学ぶ際の読書戦略

読書が好きな人は多いと思う。

読書と言っても、それにより何を得たいかは人それぞれで、小説の世界観に浸りたい人もいれば、旅行先の情報を仕入れたい人もいるだろうし、何かを学びたい人もいるだろう。

僕も読書が好きで、もっぱら今まで自分が知らなかった何かを学ぶために行っているのがほとんどのケースだ。社会人だと特にこの目的のために読書をしている人が多いと思う。

読書をし始めたのは21歳のときからだが、社会人になった23歳以降は本当に色々な本を読んだ。


個人的に、読書に自分のリソースをかなりベットしていて、平均週に1、2冊くらい読んでいる。たぶん年間だと冊70~80冊(数えたことないけど、、、)くらい。でも、正直この数量を読むとなると、他の趣味の時間が確実に減ってしまうのが悩ましいところだ。読書に人より時間をかけているということは、他の人が時間をかけていることに時間を使えていないということでもある。時間は有限で、何事もトレードオフだと思う。

ただ、毎年これだけ読んでいると、何となく「読書の効率化」が身に付いてきていると思う。今日はそのことについて書いてみたい。


まず、読書の効率化の要素は2つに分解されて、それは以下だと考えている

  • 読書スピード(分数あたりに読み込める文字数)の向上
  • 得ること・身につけることをゴールとすることを極力少ない冊数でこなす

 

そして、僕は何より後者、「読む本の選択」こそが、読書の効率化のポイントだと考えている。読書スピードを上げることは、例えば仕事でなるべくメールを早く打てるように辞書登録をするのと同じだ。効果的だけど本質的では無い。本質的なのは、そもそも打つべきメールの量を減らすように工夫することだ。読書も、「選択と集中」こそが鍵だと思う。

 


では、読書の「選択と集中」をどうするか。

これは、完全に個人的見解なのだが、大抵のノウハウ本はだいたい3種類に分けられて、その種別を理解した上で適切な物を選び、適切に順序立てていくということが重要だと考えている。

僕の誠に勝手な3種類の種別だが、今回はビジネパーソンにも馴染み深い経営学で考えてみよう。

 

  1. 古典的教科書:主に研究者やその領域におけるがまとめた、経営学における古典と言える本。例えば、ピータドラッカーの『マネジメント』や、フィリップ・コトラーの『マーケティング・マネジメント』、マイケル・ポーターの『競争優位の戦略』等。ページ数は800~1000くらい。長いし重い
  2. 教科書のまとめ:上記のような、古典的教科書を別の誰か(その人も研究者やその領域に特化していることが多い)がまとめたもの。例としては、グロービスMBA系の本。MBAマネジメントやMBAマーケティング等)。ページ数は300くらい
  3. ビジネス現場第一人者の集大成本(うまくネーミングができないw):現場における第一人者が、教科書とはまた別の切り口、観点で独自の経験・体験を交えながらある分野について体系的にまとめている本(例として一概に指定できない)。ページ数は250~300くらい

 

1は、買うと1冊1万円はくだらない。2はだいたい3000円くらいで買えるものがほとんどだ。3は1500円から、一番高くても3000円くらいだろう。

 

んで、めちゃくちゃ個人的な意見として聞いて欲しいのだが、僕は上記の種別の中では、3→1の順番で読書を進めると良いのではと考えている。2は、1が読めるなら正直読む必要は無いのではないか。

なぜ3から読むのかと言うと、3はビジネス現場における経験に裏付けられたものが多く、またその分リアリティのある事例とともに読めるので、簡単に言うとめちゃくちゃとっつきやすいのだ。

ただ、3は著者の数だけその分ロジック、体系があるので、もちろん全部が全部読み込むことはできない。重要なのは、3の中でまた著者を選ぶということだ。

この「著者を選ぶ」というのは本当に重要だと思うのだが、一概に経歴やアマゾンのレビューじゃわかりにくいのが辛いところだ。また個人の好き嫌いも多い。

だが、やはりビジネスにおいて、誰が見ても「まじすげぇ」と思えるような実績を持つ人の本は当たりが多い気がする。また、その領域における第一線で活躍していた人の本は、勉強になる物が多い。

例えば、以下のイメージだ(敬称略)

これらの人の本は基本的にあまり外れが無い。ただ、稲盛和夫で言うと『アメーバ経営』であったり、大前研一で言うと『企業参謀』のような、やはり一番有名な本からスタートするのが無難だと思う。

 

それで、これらの人の本をありがたく読了した後に、歴史的に残っている古典的教科書を読んで、3の本で得た色々な事例、理論について、1の歴史的に残るフレームワークに沿って整理するわけである。


ただ、古典的教科書は、本当に読むのが辛い。長いし、そもそも日本語訳がわかりにくいことも多いのだ。ドラッカーの『マネジメント』ととか、バーバーラミントの『考える技術 書く技術』なんて本当に最悪だ。

そこで、グロービスみたいな、日本人が古典的教科書の内容を再編集した本(上記区分で言う2)を読んで見るのだが、なぜだかわからないのだけど、本当に頭に入らないのだ。。日本語としても構成としてもしっかりしているはずに、なんというか、中身が薄っぺらい。やはり、色々な古典的内容の良いとこどりだけすると、原液が薄れに薄れてしまうということだろうか。。。ただ、学べる知識の内容と比べ、めちゃくちゃ金額が安いので、コスパが良い。正直僕も、1の本は高くて買いたくてもなかなか買えないので、2に頼ることが多い。

ただ、多少読みづらくても、時間がかかっても1を読むほうがためになると僕は考えている。バーバラ・ミントの『考える技術 書く技術』なんて、まずは日本語を理解するために1回読んで、その後全体像を把握するためにもう一回読んで、その後各論をしっかり理解するために3回目を読んで、最後にメモをとるために4回目を読んで、、、と4回でやっと身につくくらいだった。まじで辛かった。。。だが、めちゃくちゃためにはなった。

 

まとめると、まずはとっつきやすさという意味で、ビジネス第一線で活躍した人の集大成とも言える本で知識理解における土台を整えてから、これまた一流の研究者によりまとめられた、歴史的にも価値がある体系をインプットするというのが、何かスキルを身につける際の、僕の考える読書最善戦略だ。


ちなみに、NewsPicksBooksみたいな、今流行りの人が書いている200ページそこらの文字が大きい本は本当にろくなものが無い。。。自己啓発で終わるものがほとんどで、あまり読む意味無いと個人的には考えている(でも、僕こそそういう本をめちゃくちゃ読んで後悔するんだけど。。。昨日も『Gacktの勝ち方』という、エッセイ集読んじゃったし。。

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