ジョン・フルシアンテのギターが僕に教えてくれたこと
あ昨日、僕にとっては衝撃的なニュースが飛び込んできた。
レッチリにかつていた、現代の3大ギタリストの一人でもあるジョン・フルシアンテがレッチリに復帰するというのだ。
私はハードロックは正直好きでは無いのだが、レッチリはすごく好きだ。
特に、ジョンがギタリストだった時のアルバムはどれも好きで、高校生の時によく聴いていたのを思い出す。やはりジョンフルシアンテのいるレッチリと言えば、この曲だろう。
現代の3大ギタリストとして、ギターの技量が評価されているジョンだが、ギターをいままで弾いたことがある人であればなんとなくわかるのだが、弾いているフレーズ自体は至ってシンプルなものばかりだ。
即興演奏でなく、曲のモチーフとして弾かれているフレーズは、聴こえだけは、ギターを初めて1ヶ月の初心者でも弾けそうに聴こえるものが多い。Can't Stopのフレーズもその一つだろう。耳コピーもしやすそうだ
ただ、これまたギターを弾いている人ならわかるのだが、いくらフレーズが弾けたとしても、ジョンフルシアンテのようには決して弾けない。楽譜で表現できるフレーズ自体は弾けるけど、ニュアンスや雰囲気は決してジョンのようには弾けないのだ。
JAZZギターをかじっている人からすれば、ジョンが弾いているフレーズなんてシンプル極まりないものであって、そんなに難しい知識も必要としない。ただ、おそらく僕は、ギターだけを何十年も練習したとしても、決してジョンのようには弾けるようにはならないだろう。
何が彼のギターをそこまで特別にするのだろうか?
もちろん、使っているギターや、アンプやエフェクターなどの音作りなどの小手先も重要なのだとは思うが、何よりも圧倒的な彼の技量が彼のギターの音を特別にするのだと思う。フレーズがシンプルだからこそ、彼のギタリストとしての圧倒的な凄みが顕在化されるのだ。
正直、その辺にいそうなJazzギタリストの方が即興演奏でより緻密な演奏をし、より細かな早弾きもし、メロディアスでエモーショナル(抽象的な形容詞ですみません)な演奏ができると思うのだが、多分シンプルな音でソロを弾くと、その差がわかるんだろうな、と感じる。
ジョンのギターの音を聴いていると、シンプルなものにこそ、本質が滲み出るということを痛いほど感じさせられる。
そしてこの、シンプルさに本質が出るというのは、ビジネスなど他の文脈にでも言えると思う。
たった一つのエクセルやパワーポイントでの資料、もっと言うと、たった一つの上司へのシンプル報連相により、その人がどの程度物事を構造的に、本質的に考えているか、というのは、表面化してしまうと思うのだ。
シンプルに結論から端的に伝えるのか、色々な専門用語を遣い、結論を先延ばしにして、自らが自らをわかりにくくしてしまうのか。。
また、自分の部屋をコンマリし(自分の人生でときめくもの以外は感謝とともに断捨離すること)、シンプルにしていくと、やはり自分にとって何が大切なのかが自然と分かってくるし、誘われた飲み会も、なんとなく行くのでなく、本当に行きたいものを考えながら、言葉は悪いが取捨選択をしていくと、自分が本当に大切に思っている関係性も見えてくる。人間関係も、やはりシンプルである方が生きやすいかな、と思うのだ。
人間自体が複雑性そのものなので、シンプルさを求めると言っても限りがあるとは思うのだが、やはりシンプルな所にこそ本質があるのかな、と色々なことを思い出しながら、改めて考えさせられる。ジョンのギターの音は、僕にそれを思い出させてくれた。
ちなみに、ジョンがいるレッチリで僕が一番好きな曲は以下です。最後のジョンのギターソロが泣けます。